「保育士試験の合格率」「保育士実技試験の合格率」は?合格点は何点?
今回は、皆さんが気になる、「保育士試験の合格率(受験者数・合格者数)」「保育士実技試験の合格率(受験者数・合格者数)」「合格点」などについて、簡単に紹介します。
保育士試験全体の合格率は?【過去13年分の合格率全て公開】
保育士試験 合格率推移
受験者の数 | 合格者の数 | 合格率 | |
2008年 | 37,774 | 3,989 | 10.6% |
2009年 | 41,163 | 5,240 | 12.6% |
2010年 | 46,820 | 5,324 | 11.4% |
2011年 | 49,307 | 6,957 | 14.1% |
2012年 | 52,257 | 9,726 | 18.6% |
2013年 | 51,055 | 8,905 | 17.4% |
2014年 | 51,257 | 9,894 | 19.3% |
2015年 | 57,301 | 12,962 | 22.62% |
2016年 | 70,710 | 18,229 | 25.78% |
2017年 | 68,388 | 13,511 | 21,60% |
2018年 | 68,388 | 13,500 | 19,74% |
2019年 | 77,076 | 18,330 | 23.78% |
2020年 | 44,914 | 10,890 | 24.25% |
保育士試験全体として合格率は低い
保育士試験の合格率は、みなさんが想像するよりもずっと低いかもしれません。少子化の影響があるとはいえ、保育士不足が慢性化しニーズはあり、合格率はここ10年以上で2倍程度になったものの、もともとの合格率が10%超であることから、現在も20%を超えるくらいにとどまっており、受験をすれば必ず受かるというものではありません。
それは、命と健康を預かる大切なお仕事であることから、まず最低限の知識や判断を問う筆記試験をきちんとクリアーできない方は合格させられない、という基準があるということです。受験者としては、不安かもしれませんが、それが求められる試験運用がきちんとなされているのは良いことです。
受験する以上しっかりと保育に関する知識を身につけて、試験に臨みましょう。
保育士実技試験の合格率は?
保育士実技試験 合格率推移
受験者の数 | 合格者の数 | 合格率 | |
2008年 | 5,010 | 4,019 | 80.2% |
2009年 | 4,733 | 3.699 | 78.2% |
2010年 | 7,442 | 5,462 | 73.4% |
2011年 | 3,887 | 3,004 | 77.3% |
2012年 | 4,233 | 3,464 | 81.8% |
2013年 | 4,345 | 3,683 | 84.8% |
2014年 | 6,083 | 5,155 | 84.7% |
2015年 | 7,673 | 6,607 | 86.1% |
2016年 | 7,038 | 6,287 | 89.3% |
2017年 | 8,611 | 7,636 | 88.7% |
保育士実技試験は、「準備」がカギ。準備不足で不合格もありうる
保育士実技試験の合格率は、過去のデータを見ると保育士実技試験の受験者のうち約8割を超えます。この情報だけを見るとなんだ大抵の人は合格するから対策しなくても大丈夫!なんて勘違いをしてはいけません。上記の筆記試験などからの全体の合格率を見ると2割前後、つまり、確実に筆記試験を合格できるだけの完璧な準備をしつつ、実際に筆記試験を合格した方が実技試験も8割合格するのであって、まだ筆記試験を合格していない人の合格率は、定かではありません。ピアノなどによる課題曲の弾き歌い、造形(絵画)、言語(お話)など、選択す科目は確実に対策を行ったうえで臨みましょう。
「ピアノ」が苦手は、受験時よりも、採用 や 日々のお仕事に影響がある?
実技試験は3科目のうちの2科目の選択であることから、「音楽」「ピアノ」が苦手な方は、もちろんそれらを避けて「造形」と「言語」で受験することも可能です。幼児教育において「音楽」は、科目の1つというより、お子様の知能、精神、身体の成長に必要不可欠な要素であると認識されています。東大生に占めるピアノ経験者の割合が高いことから、教育の質において、音楽が必要であることは社会的にも統計が取れています。
そのため、各園の採用試験では、ピアノ、弾き歌い、歌などが課される園が非常に多くあります。受験時だけ避けられたらそれでOKというわけではありませんし、お子様の教育や成長発達のために必要なことという認識をもって、練習を積み重ねておきましょう。
大切なのは、合格率よりも、あなたご自身の合格基準の到達度
数のデータを見ると、分かりやすい反面、表面的にのみ把握して、安心感をもってしまう、不安に感じすぎるのも危険です。受験で問われるのは、他の人の合格率ではありません、あなたご自身が合格の基準に達しているか、それが問われます。
受験は、運試しではありません。一定のレベルを設けることで振り分けるだけではなく、必要な基準を示してくれるもの。受験勉強は、その基準に必要な知識や技術を身につけるための訓練の期間なのです、足りない知識 や 苦手な技術があれば、しっかりと身につける成長の時間として努力をしましょう。そういう意識で取り組めば、きっと明るい未来が待っていますよ。